【球面体ノート27】噓も方便……?<前編>

(写真)1978年、新宿にあった「雀球パレス」

 昔、パチンコを打っていると「出ます出します取らせます!」といった威勢のいいアナウンスが聞こえてきました。そしてホール出入り口には「出血大サービス」とか「本日大開放」など、出す気満々の貼り紙。

 ……が、私たちはつられてやって来たわりに、それらを本当のことだとはちっとも思ってなかったはずです。実際に玉を出しまくったら商売になりませんからね(笑)。

 てな感じでパチンコホールとお客の間には、ずーーっと暗黙の了解で騙し合うような雰囲気があったものですが、今回は噓も方便というか「ちょっとやり過ぎじゃない?」と思われるような貼り紙や看板を見つけました。

 一番上の写真は、新宿にあった「雀球パレス」。アレンジボールも置いていたようで、アピールする看板が見られます。……と、気になるのはドアに貼られた貼り紙。拡大してみると

(写真)「雀球パレス」のドアを拡大してみると……

「当ホール 宇宙人歓迎」

 何のこっちゃ? でありますが、火星人をイメージしたイラスト(数年後に登場したフィーバーの絵柄にもなっていましたね)もユーモラスで、苦笑しつつも入ってしまいそうな雰囲気があるかもしれません。

 まぁ人間も地球人(宇宙人)だけどね、みたいなさらなるツッコミは置いといて。同じ新宿にて、もっと怪しくとんでもない看板を発見しました.

(写真)1978年新宿(現在のトー横付近)にあった「歌舞伎センター」

 コマ劇場近くにあった「歌舞伎センター」の入り口付近にて、花輪や女性の写真看板とともに掲示されたとんでもない中身。

 近づいてみましょう。

(写真)「歌舞伎センター」入り口にはとんでもない文句が

「パチンコ大臣推せん 優良店」

 ほぉ、パチンコ大臣が推せんしてるのか! って、誰だよ。まぁいわゆる「ホラ」というやつですが、油断もスキもありません。

 とはいえ、ありきたりな「大サービス」みたいな文句よりは楽しさがありますし、現代なら絶対撮影スポットになっていることでしょう。

 ツッコミを入れつつも楽しんでしまう「噓も方便」的な存在、後編に続きます。

※後編はコチラをご覧下さい

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