【球面体ノート】こどもの日にちなみ…ホールの子供たちと後日談

 友人や周囲の人などに「パチンコ初体験話」を聞いた時、けっこう多いのが「子供の頃親に連れて行ってもらった」というパターン。筆者は残念ながらそうした体験は皆無だったのですが、確かに昔のパチンコホールは子供連れに寛容であったと思います。

 そういえば、今日5月5日は「こどもの日」。ということで、ホールにいた子供たちの写真を集めてみました。一番上の写真は1960年代、静岡のホールに出来た女性専用コーナーのショット。端の方がお母さんでしょうか、おかっぱ頭の女の子? がじーっと見つめるように立っています。

 一方、こちらも昔はけっこう見かけた「おんぶ」姿の女性パチンコファン。1970年代の写真です。一心不乱にバネを弾くお母さんの背中で、指をしゃぶりながらチンジャラの音を聞いていたのでしょうか。

 1980年代になっても、子供たちはよくホールの中で親のプレイを見ていました。こちらは都内のパチスロコーナーにて、男の子がお父さんとおぼしき男性の後ろに立ちリールをじっと見つめています。

 そして1990年代。こちらも「おんぶ」のパターンですが、椅子の時代になっているのでお母さんは昔よりは楽だったのかもしれません。この頃はけっこうホール内の音もうるさかったと思いますが、写真では熟睡しているように見えますね。

 パチンコは「18禁」ではあるものの、90年代初期頃まではこのように子供が店内にいても大きな問題にはなりませんでした。しかし、1996年に群馬県のホールで起きた誘拐事件や97年頃からの「パチンコバッシング」、車内放置問題のクローズアップなどによって、業界側が「イエローキャンペーン」といった子連れに対する厳しい処置を行うに至り、現在では店内や駐車場等で子供を見かけることはなくなっています。

 遵法という意味ではきちんとした業界になったといえますが、こうした写真を改めて見てみると「のどかだったな〜」と、ちょっぴり「クスッ」としてしまうのです(神保)。

※写真協力…(株)遊技ジャーナル社

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