日遊協が「2023年パチンコ・パチスロファンアンケート調査」を発表

◆ 遊技機の面白さが遊技のモチベーションに

 一般社団法人日本遊技関連事業協会(日遊協、西村拓郎会長)はこのほど、「2023年パチンコ・パチスロファンアンケート調査」(ホール来店客調査)を発表した。

本調査は、今後の業界発展に資することを目的に、パチンコ・パチスロファンの特性、プレー実態、ニーズ等とその動向変化を把握するための定点観測調査として日遊協が毎年行っている。調査ではファンニーズのほかに、依存問題への対応、業界の行うさまざまな社会貢献活動、広告活動へのファン認知度や評価についても調査分析している。調査期間は2023年11月15日~12月18日。調査方法は全国の日遊協会員ホールの来店客を対象としたアンケート方式で、今回は18社、547ホールで実施し、2,950人のアンケートを集計した。以下、調査結果を一部抜粋。

■今年最もよく遊んだ貸玉・メダル料金

・TOTALでは「4円パチンコ」が3年連続で減少、「20円パチスロ」が3年連続で増加。

・性年代別に見ると「4円パチンコ」の比率は男性が20代以下、女性が30代で最も高い。「20円パチスロ」では男性が40代、女性が30代、40代で最も高い。

・「1円パチンコ」の比率は男女共に60代以上が最も高い。

■1日あたりの遊技時間

・2022年と比較して平日休日ともに「3時間以上5時間未満」が微増。

■1日あたりの平均使用金額、使用金額の上限、使う金額の把握度合

・1日あたりの平均使用金額は「1万円~3万円未満」が39.8%で最も多い。

・1日あたりの平均使用金額の平均値は3年連続で上昇しており、2019年、2020年度と同程度まで回復している。

・使用金額の上限を決めている人は59.1%で、使う金額をいつも(毎回)把握している人は73.4%。

■前年と比較して増えた娯楽

・「動画共有・サイト視聴(YouTube・ライブ配信など)」が最も高く、20.9%。「スマートフォンゲーム」「動画コンテンツの視聴(Netflix・Amazonプライムなど)」が続く。

・「パチンコ・パチスロ」は16.7%で4番目に高く、2021年度、2022年度と同程度。

■前年と比較して減った娯楽

 ・「パチンコ・パチスロ」が最も高く、17.7%。「テレビ視聴」「カラオケ」と続く。

 ・2022年度高かった「旅行」「外食」は大幅に低下し、新型コロナ5類移行による影響が推察される。「パチンコ・パチスロ」は2022年度と比�較して横ばいの結果。

■ホールへ行く頻度の前年比較

・2022年度と比較して「前年より減った」が4.6pt低下し、「前年より増えた」が2.2pt上昇している。

・頻度が増えた理由は「余暇時間が増えたから」が最も高い。

・「遊びたい台が増えたから」は12.0%、「スマート遊技機が出たから」は11.1%、「電子タバコの喫煙可能エリアが増えたから」は6.0%となっている。

・頻度が減った理由では「勝てなくなったから」が最も多い。

・「お金の余裕がなくなったから」は3年連続で上昇しており、2022年度から9pt上昇している。

■今後のパチンコ・パチスロの継続意向

・「とてもそう思う~そう思う」が55.3%、「そう思わない~まったくそう思わない」が11.2%

・年代別では男性20歳以下を除き、男女ともに若年ほど継続意向が低い傾向にある。

・「機種が面白いから」が28.0%で最も多く、3年連続で上昇。「遊びたい機種が置いてあるから、多いから」が続いており、リリースされる機種の面白さが継続のモチベーションになっている傾向が伺える。

■今のパチンコ機の不満点

・「大当りしにくい」が34.5%で最も高く、3年連続で上昇。「あまり連チャンしない」「あまりお金をかけずに遊ぶことができない」が続く。

・2022年度と比較し「音がうるさい」は5.1pt、「光がまぶしい」は3.8pt低下しており、不満点への改善傾向が見られる。

■今のパチスロ機の不満点

・「あまりお金をかけずに遊ぶことができない」が25.4%で最も高く、3年連続で上昇。「あまり連チャンしない」「大当たりしにくい」が続く。

・「大当り時の出玉が多く期待できない」は3年連続で低下し、2022年度から5.6pt低下。

■スマート遊技機経験

・スマートパチンコの遊技経験率は48.7%。

・スマートパチスロの遊技経験率は51.4%。

■スマートパチンコ・パチスロの未経験理由

・スマートパチンコの未経験理由は「好きな機種・遊技機がないから」が37.6%と最も高く、「複雑でよくわからないから」が続く。

・スマートパチスロの未経験理由は「複雑で難しくてよくわからないから」が36.5%で最も高く、「好きな機種・遊技機がないから」が続く。

・「スマートパチンコを知らなかったから」は17.6%、「スマートパチスロを知らなかったから」は18.2%。

■将来パチンコ店にあったら便利だと思う施設・サービス

・「キャッシュレスで遊技できるシステム」が最も高い(3年連続同傾向)。

・本年度より追加した「0円パチンコ(無料で遊べるコーナー)」は16.1%、「ホール以外の場所でインターネットを使用して賞品を選べ、貯玉で交換するサービス」は15.7%、「娯楽ツール(麻雀、ゲーム機など)」は12.5%となった。

■交換する景品に求める要素

・�「全国のコンビニ商品と交換できる引換券」が最も高く、36.4%。「自宅にいながら、インターネット景品を選んで交換できる」「1万円以上の高額な景品を揃える」が続く。

■社会貢献活動に対する認知

・「ゴミ拾い」が最も高く、50.9%。「災害前の駐車場の開放」が続く。

・社会貢献活動を知った場所は「ホール内告知」が最も高く、42.3%。「ホールHP」「ネットニュース」と続く。

■パチンコ・パチスロ依存問題に対する告知・表示認知状況

・「リカバリーサポート・ネットワークの相談窓口告知ポスター(またはステッカー)」「18歳未満立入禁止」が“見たことがあるもの”“内容を知っているもの”ともに上位。