【万博とパチンコ】1970年の大阪万博で人気を集めた、気になるパチンコゲーム

(写真)大阪万博に隣接した「エキスポランド」内で人気を集めたパチンコゲーム

 いよいよ間近に迫った、「EXPO 2025 大阪・関西万博」。1970年以来、55年ぶりに大阪で開催される万博ということで、メディア等で連日話題となっています。

 そんな中、今回は1970年の万博会場で人気を集めていたという、あるパチンコゲームを取り上げたいと思います。

 上の写真は1970年3月25日、会場に隣接したレジャー施設で撮影されたゲームコーナー。ずらーっと並んだパチンコタイプのゲームに、子供ら大勢が夢中になっています。

 違うコーナーの写真を見ても……

(写真)違うエリアのパチンコゲーム。写真のように盤面を5枚、柱のように組んでいるレイアウトのことを、当時は「五角パチンコ」と呼んでいたようだ

 こんな感じで、子供や若者が沢山設置されたパチンコゲームに夢中になっている様子。このゲームエリアは、万博会場に隣接した広場に設置された「エキスポランド」という遊園地の中にあったそうです。

(写真)1970年の大阪万博会場に隣接した「エキスポランド」

 こちらが外の様子ですが、ゲームコーナーは屋根だけある屋外型施設であったように思われます。

 当時、この施設でパチンコゲームの写真を撮影された方にお話を伺ったところ、設置されていたのはガムが当る「パンチガム」というパチンコゲームと、盤面がパチンコに似たゲーム、そして5台が円柱のように設置されたパチンコゲーム(名称不明)だったとのこと。

 ちなみに1970年の遊技業界では、前年の1969年に「百発機(※1分間に100発打つことができる。このタイプは、1954年の『連発禁止』以来作ることができなかった)」が解禁された勢いに乗って積極的な宣伝攻勢をかけており、パチンコ人気が復活していたそうです。

 そうした背景から、パチンコゲームも人気を集めたのではないかと考えられます。撮影者は特に高校生を多く見かけたので、パチンコ業界も将来のファンが増えるのではないか、と期待を持っていたそうです。

(写真)「パンチガム」というネーミングに違和感を覚えるが……

 そんなことを念頭に、再びパチンコゲームを見てみたのですが、気になるのは上方にある「パンチガム」という表記。当サイトが調べた限り、ガムが当るパチンコゲームは「パチンガム」という名前のものしかなく、「パチン」を「パンチ」と間違えているのではないか? という疑問が浮かんできたのです。

 ネットを探しても「パチンガム」は見つかるものの「パンチガム」は見当たりません。ひょっとしたら新たに製造されたものかもしれず、真相が気になるところです。

 ちなみに「エキスポランド」というと、ジェットコースターの事故も思い出します。調べたところ、事故後に閉園して以降は「エキスポシティ」という施設に生まれ変わり、人気を集めているそうです。かつてパチンコゲームが人気を集めた施設が、紆余曲折を経ながらも生き残っているのは、ちょっと嬉しいものですね。