【球面体ノート38】気になるパチンコ広告1:楽しくなくちゃ 遊技じゃない

(写真)1989年、京楽の業界向け広告

 今から40年ほど前の1980年代。「オレたちひょうきん族」などのヒットでノリノリだったフジテレビが

「楽しくなければテレビじゃない」

 というキャッチフレーズを掲げ、バラエティ路線を強化させました。「いいとも」「おニャン子」そして「ねるとん」やらも流行語となって席巻し、世の中に明るく能天気なノリが漂いながらバブル時代へと突入していきます。

 パチンコでは、他のコーナーでも掲載している通り80年に『フィーバー』が登場して急激に売り上げ規模が拡大した後、何度か規制が行われていた時代。

 しかし市場にはギャンブル性の高いアレパチや一発台などが多く残っており、まだまだパチンコ参加人口も多かった。そんな流れを汲んでか、1989年、冒頭に掲載した京楽の業界向け広告には

「楽しくなくちゃ 遊技じゃない」

 というコピーが大きくプリントされ、先ほどのフジのノリをかなり意識していたであろうことが想像できます。ちなみに小さく添えられた新機種の写真は一発台の『ロールトップx2』と羽根モノの『スーパードーム3』そして『ハスラー3』というラインナップで、これらが主力だった時代を体験した方なら、思いを巡らせてしまうことでしょう。

 まぁこの広告、端的に言えば「パクリ」ではあるのですが(笑)、パチンコ自体90年代半ばごろまでデジャヴを感じるようなキャラや絵などが(おそらくほとんど無断で)拝借されており、そうしたことに割と鈍感なまま楽しく盛り上がっていた時代だったといえます。

 果たして、いろんな流行を拝借して面白がっていた時代が良かったのか、版権をきちんとクリアしてイメージから逸脱させないように扱っている現在がいいのか。

 誤解を恐れずに言えば、面白さという点では間違いなく前者が勝っていたでしょうね。