【レトロパチンコ文化考察】第19回「年末年始のレトロな風景<4>」
- 2022.01.14
- レトロパチンコ文化考察
昨年末から今年にかけて、パチンコにまつわる懐かしい年末年始の風景をご紹介しています。シリーズ最後となる今回は、1971年都内・椎名町駅前のホールにて、新年のあるサービスを見つけました。
まずはどんなサービスなのか、入り口に近づいてみましょう。
正月らしく「謹賀新年」などの挨拶とともに、「新春野菜まつり」の文字が。
「新春 野菜まつり
パチリながら
新鮮な野菜が
OK!!」
パチンコ・パチスロといえば、出玉やメダルを「特殊景品」に交換する方が圧倒的に多いかと思いますが、昔は一般景品を多く取り揃えているのを売りにしているホールもけっこうありました。
店内には、「新鮮野菜」のポップとともに大根、白菜、ネギ、キャベツ、タマネギなど多くの野菜が並べられています。ぱっと見はパチンコの景品場と思えませんが、ポップにある「玉50個」の文字や左下に「パール」と書かれた小さな玉箱が積んである部分など、やはり「らしさ」も感じられますね。
今から約50年前の1971年といえば、マクドナルドやカップヌードルといったファストフード文化が芽生えた年。しかし、まだまだ市井の暮らしではこういう景品も、お客さんの興味を十分引きつける材料だったのでしょう。
なお別途ご紹介する予定ですが、一般景品の取り揃えが豊富なホールとしては1970年代辺りから新宿の「ニューミヤコ」、名古屋の「フジ」など大型店舗が次々生まれており、時代背景的にも大きな転換期だったのかもしれません。
今回はお正月の風景とともにパチンコの大きな魅力の一つである「景品」について、50年ほど前の様子を探ってみました。
※写真協力…(株)遊技ジャーナル社
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