【球面体ノート26】カッコいいディスクジョッキー
- 2022.05.27
- 球面体ノート
皆さんは「DJ」と聞くと、今ならば「DJ KOO」あたりを思い浮かべるかもしれません。パチンコホールでもこれまで何軒か店内にDJを置き、お客さんのリクエストに応じるサービスが話題になったことがありました。
……が! つい最近発掘した上の写真。何と今から半世紀以上前の1968年にも、こうした店内DJが存在していたことが分かりました(最古かは不明)。場所は神奈川県小田原市の「みどり遊技場」というホールで、和装の女性がリクエストを読み上げ、その横にはシングルレコードがずらりと並んでいます。
いやぁ、何というか。
「カッコいい!」
思わずそんな声が出てしまったほど、時代を越えて胸に刺さるモノがあるな〜と感じます。
「みどり」の入り口を見ると、DJがいるのは黒丸の位置になっており、入ってくるお客さんだけでなく通行人にもアピールしていたことが分かります。
そりゃあまぁ、こんなカッコいいDJがいたら入ってリクエストしてしまうでしょうねぇ。
とはいえ実は1968年のパチンコ業界、当時の記事には「空前の大不況」とあり、メーカー4社が倒産していたり大変な時期だったようです。おそらくホールにおいても生き残りをかけ、こうしたサービスが盛んであったのかもしれません。
ちなみにこちらは先ほどの時代から35年後、2003年三ノ宮にオープンした「イルサローネ」というホールにあったDJブース。ちょっとテクノカット(古い?)入った男性らが、いわゆる皿回し的なノリで店内を盛り上げています。
あくまでも素人目にはですが、DJといったらこの辺りの雰囲気からそんなに大きく変わってはいないように思えます(もちろん、機材自体はデータで処理するようになっていたり、ものすごく進化しているようですが)。
そう考えるとやはり冒頭の女性DJ、いやディスクジョッキーのカッコよさというのは、当時のパチンコホールのサービスにおける革新性と現在から見たレトロ具合が、ちょうどいい感じで混ざり合って出来ているものではないでしょうか。
パチンコの文化的側面をたどっていると、実は底にある時代の方がユニークだったり画期的だったりするモノやサービスが生まれているんですね。今後もそうしたネタを取り上げた記事をお届けしていきたいと思っています。
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